「雨樋(特に竪樋)」の上手な隠し方について

雨樋(あまどい)は、屋根やバルコニーに落ちた雨水を受け、上部(屋根やバルコニー)から地中まで竪樋(たてどい)という配管で導き、公共の道路の下(地中)に埋まっている雨水管や下水管へ雨水管を接続します。主に、良く目につく、「竪樋(たてどい)」について、上手に隠している事例を紹介します。

◆目次

  • 気づき1(色違い)
  • 気づき2(露出展開)
  • 良い事例1(色合わせ)
  • 良い事例2(庇内隠ぺい)
  • まとめ

◆気づき(色違い)

下記の写真は、賃貸マンションのエントランス横の竪樋(たてどい)の写真です。上階の柱と梁の色が「茶色」である為、樋の色も「茶色」で統一されています。しかし、1階のタイル仕上げの色は、「黒色」であるにも関わらず、樋の色は、上階と同様の「茶色」となっています。

デザインで意図的に行っているのなら良いのですが、この事例は、1階の仕上げの色が変わることを見落として、そのまま「茶色」で施工されてしまった事例です。

「上手に隠す」ことを考えるのであれば、「色合わせ」は行う必要があります。

◆気づき2(露出配管)

下記の写真は、賃貸マンションのエントランス横の竪樋(たてどい)を、水平に展開させ、エントランス横に、配管が落ちてくるのを避けた写真です。

この事例では、2つの「改善点」が考えられます。1つ目は、「色合わせ」は、軒天井の色ではなく、「壁面の色に合わせる」方が良い事。2つ目は、配管を「水平展開」するなら、軒天井にさらなる厚みを作り、配管を天井内に隠ぺいする方が良いと思います。

◆良い事例1(色合わせ)

下記の写真は、賃貸マンションのエントランス横の竪樋の写真です。壁面の「仕上げの要素」として、グレーのタイルと、黒色のアクセントパネルで構成されている為、竪樋を「黒色」にした写真です。

◆良い事例2(隠ぺい配管)

下記の写真は、軒下に配管を水平展開するスペースを設けている写真です。この状況のあと、パネルで軒下を塞ぐことにより、竪樋を隠ぺいし、配管の更新等のメンテナンスも容易にでき、一石二鳥です。

下記の写真の右側について、グレーのボーダータイルで仕上げた壁は、「ふかし壁」となっており、水平展開した配管を、縦方向に落とす際に、配管を上手に隠している事例です。

◆まとめ

今回は、竪樋(たてどい)の上手な隠し方についてまとめました。

本日の「勘所」は下記の通りです。

<勘所>
・竪樋をデザインするには、「色合わせ」または「隠ぺい」が必要
・色合わせを行う場合は、壁面の色味に合わせる
・隠ぺいを行う場合は、庇と壁に「ふかし」を設ける

以上、また投稿します。

KC

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