最近は、屋外コンセントのラインナップが増えてきたように思います。昔は、選択の余地がなく、アイボリー色(クリーム色系)の製品一択だったかと思います。屋外コンセントを選ぶ際のポイントについて、今回は、屋外コンセントの種類「防雨コンセント(鍵無し)」と「防滴カバー(鍵有り)」の「デザイン」比較について、纏めます。
◆目次
- 気づき(防雨コンセントのデザイン)
- 比較表(防雨コンセントのデザイン)
- 気づき(鍵付きカバーのデザイン)
- 比較表(鍵付きカバーのデザイン)
- 補足)屋外コンセントの防水性能について
- まとめ(勘所)
◆気づき(防雨コンセントのデザイン)
下記の写真は、戸建て住宅の外壁面に、最も一般的な「屋外コンセント」を設置している写真です。外壁のデザインに配慮して、木目調のサイディングボードを選定していると思うのですが、アイボリー色のコンセントを設置することにより、少し残念な印象を受けてしまいます。
ちなみに下記の写真は、先ほどのアイボリー色の屋外コンセントを、意匠に配慮された屋外コンセントに変更した写真です。大した金額ではない(およそ「¥1,000/個」の違い)為、ここは、必ず意匠配慮を行うべき箇所だと考えます。
次項で、各社の製品比較を表にまとめましたので、ご覧ください。
◆比較表(防雨コンセントのデザイン)
下記の比較表は、屋外コンセントの主要メーカー(パナ、東芝)の製品比較です。コンセント用のカバーがついている為、雨の日でも使用可能となっているのが特徴です。比較表を見ると、屋外コンセントのデザイン配慮のシリーズは、ともにラインナップとして用意されていますが、選択できる「色の種類」が、「4色」と「1色」と違いがあります。メーカーを選定する際は、気を付けて頂ければと思います。
No. | 1 | 2 | 3 | 4 |
会社 | パナ | パナ | 東芝 | 東芝 |
画像 ※引用 | ||||
色 | クリーム | シルバー ブロンズ 白、黒 | ホワイト ベージュ ブラウン | シルバー |
型番 | WK4105 | WK4602SK | DC1092E | DC1102E |
仕様 サイズ | IPX3 W93 ×H121 ×D63.5 | IPX3 W87 ×H126 ×D67 | IPX3 W93 ×H121 ×D63.5 | IPX3 W87 ×H126 ×D66.5 |
雨の日 | 使用可 | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
定価 | ¥1,650 | ¥2,200 | ¥1,800 | ¥2,200 |
※引用元
パナソニックホームぺージ
屋外用防水コンセント | 屋外用配線器具 | Panasonic
東芝ライテックホームページ
接地防水コンセント | 配線器具・ライティングレール®(ライティングダクト) | 商品紹介 | 東芝ライテック(株) (tlt.co.jp)
◆気づき
下記の写真は、賃貸マンションのエントランス横の設備スペースの壁面に、屋外コンセント(防滴プレート鍵付き)が設置されている写真です。道路に面している場所の為、黒いタイル貼りの壁である為、アルミルーバーや建具、ベントキャップは黒色に塗らていますが、コンセントは「シルバー色」となっている写真です。エントランス付近は、色合わせ必須の場所の為、こういったことが起こらないよう、各社の製品のラインナップは把握しておくことが必要だと思います。
ちなみに下記の写真は、色合わせを行えている、好事例となります。普段使用しないもの(掃除用コンセント)等は、存在感を消してあげることが重要だと思います。
次項で、「鍵付きコンセントプレート・カバー」について、各社のラインナップをまとめさせていただきます。無人管理の共用部で、「盗電対策」として、鍵付きのカバーを採用することが多いと思います。その為、「鍵付き」に限定して紹介します。
◆比較表(鍵付きカバーのデザイン)
下記の比較表は、主要各社の「コンセントカバー(鍵付き)」の一覧です。屋外のコンセントと言えば、パナソニック社製が有名ですが、TERADA(旧:寺田電機製作所)もお勧めです。今回は、この2社の一覧表を作成しました。今回驚いたのですが、TERADAより、「IPX5」の防水性能のコンセントも販売されているのがわかるかと思います。
No. | 参考 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
会社 | パナ | パナ | パナ | 寺田 | 寺田 | 寺田 |
画像 ※引用 | ||||||
色 | シルバー | シルバー ブロンズ 白、黒 | シルバー ブロンズ 白、黒 | ホワイト グレー | ホワイト ブラウン | シルバー ブラック |
型番 | WTF 7873K | WK 4702S | WTF 7983S | RDS 30000W | RDS 20000W | RDC 50000SL |
防水 材質 サイズ | IPX3 金属 W75 ×H132 ×D36 | IPX3 樹脂 W87 ×H190 ×D78 | IPX4 樹脂 W75 ×H132 ×D17.5 | IPX4 樹脂 W73.2 ×H142.1 ×D22.5 | IPX3 樹脂 W70 ×H155 ×D60 | IPX5 アルミ W73 ×H157 ×D19.2 |
雨の日 | (物によっては) 使用可 | 使用可 | 使用不可 | 使用不可 | 使用可 | 使用不可 |
定価 | ¥2,250 | ¥6,800 (コンセント付き) | ¥3,200 | ¥1,800 | ¥3,580 | オープン |
※引用元
パナソニックホームぺージ
ワイド21 屋側プレート | 商品ラインアップ | コスモシリーズワイド21 | スイッチ・コンセント(配線器具) | Panasonic
TERADA(旧寺田電機製作所)ホームページ
なお、No.5の製品を使用する際は、気を付けないといけない点がありますので、下記のブログにて、その注意点を紹介しています。
「屋外コンセント」を外壁に設置する際に気を付けること – 建築の勘所ブログ (kc03.blog)引用:建築の勘所ブログより
◆補足)屋外コンセントの防水性能について
上記の「比較表(鍵付きカバーのデザイン)」において、防水・防滴性能を示す、IPXについて記載をしています。IPX「3」より「4」の方が防水性能が高いことを示しています。清掃程度の使用を想定しているコンセントの場合は、下記の写真(ホテルの大浴場内の清掃用コンセントのカバー)のように「IPX4」を選定するのを推奨します。
引用:蓄電池コンシェルジュホームページより
「IPX(防水性能)」に関する記載は、下記リンク先が参考になります。
蓄電池の防水性能を表すIPXとは?IPX4以上なら雨が振っても屋外で安心して使える! (batteryconcier.com)
◆まとめ(勘所)
今回は、屋外コンセントの意匠性について纏めました。屋外コンセントの「勘所」は、下記のとおりです。
<勘所> ・屋外コンセントは、外壁の色に合わせ「色合わせ」を行う。 ・各メーカーの製品のラインナップを把握する。 ・「防雨(雨の日でも使用可能)型」と「防滴(雨の日は使用不可)型」があることを理解する。 ・普段使用しない清掃用コンセントは、防水性能が高い「IPX4」を選定することを推奨。
本投稿が、皆様のお役に立てればと思います。
以上、また投稿します。
KC
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